講演会出席

2016年1月17日 (日)

畑喜美夫氏講演会

高校サッカー界で話題の「畑喜美夫氏」の講演を聴きました。講演テーマは「打てば響く組織への挑戦~ボトムアップ式指導~」です。

畑氏は小学校2年生からサッカーを始め、高校は静岡県の東海大一高校へ越境入学。高校では静岡県選抜チームで国体2位、Uー17の日本代表にも選ばれました。その後順天堂大学に進学し、2年のときUー20の日本代表、4年は関東選手権、総理大臣杯、インカレの三冠に貢献しました。その後腰の怪我で現役を引退し、広島に戻って高校教諭になり、廿日市西高校を経て1996年に広島観音高校へ赴任し、サッカー部の指導を始めました。そして2005年、チームを全国高等学校サッカー選手権大会に導き、翌年全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会にて初の全国制覇を果たしました。

講演はボトムアップの話から始まりました。畑監督はとにかく自主性を重んじます。「誰もが光るものを持っている。大事なのは指導者(リーダー)であり、指導者はファシリテーターでなければならない。個々人の才能を引き出し、組織の活性化を支援できなければならない」と述べられました。

まずミッション(使命)とビジョン(未来像)を明確にして、全員のベクトルを合わせます。それからは、徹底的に「自分で考え、自分で情報を集め、自分で決断し、自分で行動する」、そんな集団を作り上げていきます。「教えない。自分で考えさせる」教育です。全体を小グループに分け、それぞれにリーダーを置き、彼らに運営を任せます。ただしリーダーはファシリテーターなので独断は許されません。全員の意見を引き出しながら意思決定していくというスタイルです。

そして特に印象深かったのが、徹底した3S(整理・整頓・清掃)でした。「3流のチームは本番に一所懸命やる。2流のチームは本番と練習に一所懸命やる。しかし1流のチームは、本番も練習も日常生活もすべてに一所懸命やる」ということです。日常生活とは、挨拶や整理整頓、ルールやマナーです。整理整頓された状態は、どの写真も美しかったです。

畑氏は最後に「よいチーム(TEAM)とは?」というお話をされました。Tはtogether:みんなが一緒に、Eはeveryone:一人ひとりが、Aはachieves:成し遂げる、Mはmiracle:奇跡・・・「一人ひとりが一緒になってチームになった時にこそ奇跡が起こる!」・・・当社も「奇跡を起こすチームになりたい!」と思いました。

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2014年8月30日 (土)

必要な仕事・必要でない仕事

今週は愛媛県から真鍋明氏をお招きして、石川経営研究会の8月例会を開催しました。講演は「与える教育から引き出す教育へ」というテーマで、これからの人財育成についてお話をいただきました。その中で最も印象に残ったことを、ひとつ紹介させていただきます。

氏は大学で学生さんを教えることがあるそうです。そこで「将来どんな仕事に就きたいですか?」と質問すると、「公務員」と答える学生が多いということです。続けて「その理由は?」と尋ねると、「公務員はいい仕事だから・・・」と。そこで氏は次のように説明するんだそうです。「世の中には“いい仕事”とか“悪い仕事”とかはないんだよ。あるのは“必要な仕事”と“必要でない仕事”だけなんだよ」と。

瞬間、この話が私の胸に突き刺さりました。私は「すべての仕事は尊いもの」と思っていましたから、「あれ?必要でない仕事とは何なのか?」と考えてしまった訳です。そして「答え」はすぐに出ました。必要でない仕事とは、将来世の中から消えてなくなる仕事のことなのです。

これは仕事だけにとどまりません。必要な会社と必要でない会社、必要な人と必要でない人・・・などです。真鍋さんの会社の理念もはっきりしています。「全社員の幸せの実現のために、社会から必要とされる人財に育てること」です。ものごとは「いい、悪い」で考えるよりも、「必要かどうか」で判断する方が、答えがはっきり出そうですね。とても勉強になりました。

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2014年8月 2日 (土)

村尾隆介氏のブランディングセミナー

知人から「村尾隆介氏のブランディングセミナー」を勧められ参加してきました。金沢では初めての開催だそうです。村尾氏は14歳で渡米しアメリカの大学を卒業、ホンダ入社後は海外事業のマーケティングを担当、その後食品の輸入販売ビジネスで起業、その会社を売却後スターブランド社を立ち上げ、現在全国の「小さな会社のブランディング」を手掛けておられます。

セミナーは講演ではなく、7~8人グループでディスカッションしながら進められました。質問は全部で7つ・・・「あなたが大切にしている言葉は?」「ブランドと聞いてイメージするものは?」「現在の自分となりたい自分を漢字一文字で表すと?」「あなたの身の回りの装飾は?」「あなたの会社やお店は何点?」「(写真の)山梨さくらんぼを高く売るには?」「アイスコーヒーの相場が400円の地域で、アイスコーヒー500円のお店をするには、どんな方法をとるか?」・・・というものでした。

氏は言われます。「小さな会社が生き残る方法は“今より高く売る”ことしかない。そのために地域や業界で圧倒的な差異化をする。つまり会社をブランドにすること。競争の状態から、人やものが勝手に集まるように変えよう。そのためにはまず高く売る気持ちになる。高く売るための『考え方』『社風』『文化』をつくっていく。全国民が知っているブランドになる必要はない。一部の人の困りごとを解消するブランドになればいい。お客さまがファンに変わってくれる。口コミで応援してくれる。最終的に会社に見学者が絶えない状況になる。ブランドづくりは地道なことの積み上げ。細かな点をおろそかにしてはいけない。そしていつの日か、それまでの歩みをドキュメンタリーにする」と。

「ブランディング」については多少なりとも勉強していました。しかしながら、ここまで論理的に具体的に計画的に勉強したのは初めてのことです。幸い来年の「創業70周年」に向けて、会社のロゴとマーク、キャッチコピーを準備していました。このことに合わせ、まず当社が扱っている商品のさらなるブランド化、そしてクロダハウスという会社のブランド化、自分自身のブランド化、社員さん一人ひとりのブランド化・・・などを真剣に進めていきます。

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2014年7月25日 (金)

「ルーズヴェルト・ゲーム」池井戸潤

池井戸潤シリーズ第2弾・・・「下町ロケット」に続いて「ルーズヴェルト・ゲーム」を読みました。「ルーズヴェルト・ゲーム」というのは、元アメリカ大統領のフランクリン・ルーズヴェルト氏が「最も面白いゲーム」と言ったもので、「8対7で勝利する」試合だそうです。日本のことわざにある“七転び八起き”ともニュアンスが似ていますね。

物語の舞台は中堅電子部品メーカーの青島製作所・・・「下町ロケット」と同じように、大手のライバル企業と銀行に苦しめられていきます。このライバル同士がそれぞれ野球の社会人チームを持っており、野球と仕事の両面で闘いを繰り広げていきます。最初は圧倒的に劣勢だった青島製作所が徐々に力を盛り返し、最後は全社員のチームワークで相手を打ち負かす・・・今回も「フォロワーシップ」の醍醐味を見させていただきました。本当に読み進むほど、ワクワク・ドキドキが高まる小説でした。

本の中で経営者たちが素晴らしい言葉を述べています。いくつか紹介したいと思います。

青島会長:「この工場が作っているのは、カネ儲けのための製品だけじゃない。働く者たちの人生であり夢だ。今この会社の社員として、働くことに夢があるだろうか。彼らに夢や幸せを与えてやるのも、また経営者の仕事だと思うんだが・・・」

細川社長:「青島製作所の経営が7対0の劣勢なら、8点取ればいいじゃないか。自分を信じて、社員を信じて、その先にある勝利の歓喜を信じて・・・」

笹井専務:「青島製作所は楽しく愉快な会社です。ノルマでがんじがらめにしてミツワ電器のようになるのは簡単だ。しかし自由気ままでいながら、技術の冴え渡る青島製作所になるのは難しい。私はこの会社の社員であることを誇りに思う・・・」

経営者たちはいつもギリギリのところで生きています。どんどん追い詰められて、崖っぷちのところで出る健全な言葉はまさに感動ものです。当社もこんな会社を目指したいと思いました。

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2014年7月21日 (月)

「芳村思風先生」勉強会

先週末、哲学者の芳村思風氏の勉強会が金沢で開催されました。テーマは「職業観」・・・4時間半たっぷり聴かせていただきました。まず社会における職業の位置付けは、「人を幸せにすることによって自分も幸せなること。世の中に役に立たない職業はない」ということでした。その時の内容を以下に列記させていただきます。

<働く意識の段階>
第1段階:生きていくために働く
第2段階:人の役に立つ仕事がする
第3段階:自分の好きな仕事をする
第4段階:自分の天分(天命)を生かして働く

「すべての人は生まれながらにして秀でた能力を持っている。最高の自己実現は“自分の天分”を知ることである。なぜなら“命をかける対象”に出会ったときこそ、命が激しく美しく燃え上がるのだ」

「命は大事だが“命が一番”となると、逆に感動的な人生は送れない。対象に命をかけるからこそ命が完全燃焼する。自分の仕事の値打ち、素晴らしさを知ろう。仕事の価値はその人の意識で決まる。仕事の素晴らしさを一番知っている人が『プロ』と言える。『さすが!』と言われないような半端なままで仕事していては意味がない。『さすが!プロ!』と言われ、『これぐらいお金をもらって当然だ』と言えるところにプロの誇りがある」

<天分を見つける方法>
1.やってみたら好きになるかどうか?
2.やってみたら興味や関心が湧くかどうか?
3.やってみたら得意だと思えるかどうか?
4.他人と一緒にやったら他人より優れているか?
5.真剣に取り組んだら問題意識が湧いてくるか?
(先生はお話されませんでしたが、3つ以上当てはまるかどうか・・・)

「人は何のために生まれてきたのか?:それは歴史をつくるためである。仕事をするとは?:その仕事に新しい歴史をつくること。つまり変化をつくることだ。『時流独創』・・・『勇気ある挑戦・みんなの協力』そんな社風をつくっていくことだ。どうせ働くなら命を燃やそう」

「資本主義経済では、人間が経済のために働いてきた。これからは人格主義経済、人間が幸せになるために経済がある。では何のために働くのか?:金のためではない。自分が本物の人間になる、社会の役に立つ能力と人間性を身に付けるためだ。ではなぜ経済活動をするのか?:社会の恐ろしさ、醜さ、素晴らしさを経験するためである。弱肉強食の世の中で命をかけて働く。命に痛みを感じる体験そのものが本物の実力をつけてくれる」

「職業こそ人生最大の道場である。一番大事なことは“問題を恐れない”こと。人間は不完全だから必ず問題がある。“問題がない”というのはおかしい。あるのに見えてないだけだ。問題があるからこそ、人も会社も成長する。“いかによくしていくか?”それが健全な生き方なのである。ただし問題は小さなうちに発見して手を打つこと。『早期発見・早期解決』である。大きな問題が起こると“あきらめ”が出そうになる。しかしあきらめてはいけない。“答え”は必ずある。本気になって取り組めば、宇宙とつなって、潜在能力からとんでもない力が出るものだ。遺伝子の中に38億年の命の歴史があるのだ」

「“最高の満足を与えると最大の信頼を得る”・・・相手を最高に満足させよう。最大の信頼はすごい宝物である。まさに仕事こそ最高の社会貢献である。人は誰もが認めてほしい、わかってほしい、褒めてほしい、好きになってほしい、信じてほしい、許してほしい、待ってほしい。どんなに正しくとも、人間関係をこわしては悪になる。人間的な人間になること。人を好きになれないのは自分に問題がある。『いつも目に愛の力を!』、愛ある目が組織の実力である。『もっと幸せになりたい!』・・・最後は祈りの精神だ」

最後までお読みいただいてありがとうございます。思風先生は「科学は真実を追求するもの。哲学は人間の幸せを追及するもの」と言っておられます。「人間として最も大事なことは何か?」・・・今回もその一端を聞かせていただいたように思いますが、みなさんはいかがだったでしょうか?

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2014年7月16日 (水)

「健康住宅・畑中直氏」講演会

先週土曜日石川経営研究会の例会で、「健康住宅」の社長、畑中直(すなお)さんにご講演をいただきました。健康住宅さんは福岡市で「外断熱工法の家」を販売施工する会社です。家のコンセプトは「夏はひんやり冬はポカポカ」・・・高性能な住宅を建てておられます。現在では年間80棟あまりを施工、完成物件は16年間で1000棟に上るそうです。

会社の特徴は「紹介受注が45%、離職率が非常に低い、工事現場がとてもきれい・・・」などです。企業スローガンは「グッドカンパニー・ウイズ・グッドピープル、日本一“ありがとう”を集める会社を目指す」です。その名の通り、きっと多くのファンが集まっているのでしょう。

印象的だったのは、パートナーさん(職人さん)の「マナーアップ研修」、多くの社員さんで祝う「着工式と上棟式」、そして「お客さまの家づくり映像」のプレゼントでした。また毎週行われる「社長研修」と「社内バーベキュー」、毎月の「現場パトロール」、年に一度開催される「お客さま感謝祭イベント」などが、社員さん全員参加で行われるとのことでした。

社長さんは最後に次のように話されました。「私の方針は“TPP・・・徹底的にパクる”です。聞こえは悪いかのしれませんが、要は他社のいいところを真似しているのです。ただし“徹底的に”です。そして真似が本物になるまで追求します。いつのまにかそれらがオリジナルになるはずです」と。

お客さまから喜ばれ、社員さんから喜ばれ、そして職人さんからも喜ばれ・・・それだけでも十分素晴らしい会社です。将来ビジョンは「ご紹介受注100%の愛される企業」だそうです。夢みたいな目標ですが、逆に正直な畑中社長さんらしいと感じました。

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2014年6月10日 (火)

経営研究会2014全国大会

先月は大阪での研修、千葉での経営研究会全国大会、そしてアメリカ視察ツアーと多忙な1ヵ月間でした。今月に入り2週目から多少落ち着いた日々を送っています。

それではまず全国大会から報告させていただきます。千葉の幕張メッセで開催された大会、複数の会場とホテル、食事会場すべて徒歩圏内という、アクセスがとても便利なエリアでの開催でした。そこでいくつかの講演会を拝聴したのですが、その中で特に印象に残った「亀田病院理事長・亀田隆明氏」と「東京ディズニーランド創業時総責任者の上澤昇氏」のお二人を紹介させていただきます。

亀田総合病院は千葉県のはずれの鴨川市(人口37000人の小さな街)で6000人を雇用している病院です。患者さんの人気はもとより、新任医師が勤めたい病院ランキングでもNO1という素晴らしさです。講演内容は主に「医療事業の現状と未来」についてのお話でしたが、その中で私たちの経営にも通ずるお話がありました。

とにかく患者さんとそのご家族のことを一番に考える病院です。常にスタッフに話している言葉は、「Always Say YES!」、「Do and Think!」です。「まず受け入れる。決して否定しない。規則ではなく、患者さんにとっていいことを考える」です。「一生懸命頑張るから仕事が面白い」という考え方は当社と同じでした。そして最後に話された言葉が最も心に残りました。「変えるリスクは小さなものではない。しかし変わらないリスクの大きさはその非ではない」

そしてよくご存じの東京ディズニーランドです。内容は主として創設者「ウォルト・ディズニー」の理念とその不変性についてのお話でした。ディズニーの理想は“人類の調和、世界はひとつ、時を超え国境を超える”というもの。本物をつくって儲けを急がない。中途半端で妥協しない。価値を高める。何よりリピートが大切。ディズニーランドは生きもの。フレッシュ&メンテナンス。いつもが初演!新鮮で美しく!。閉館してから開館までの時間、毎日建物や床の水洗い、施設・備品のメンテナンスを欠かさない」などです。

その中で最も心に残った話です。「サービス業のポイントは“魅力ある変化”。我々に“創造力”がある限り永遠に発展し続ける!」・・・いかがでしょうか?これだけの規模の企業ですから、環境変化の影響をまともに受けます。しかしそれらのことに惑わされることなく、確固たる自信と着実な実践で成長を続ける・・・その姿勢を学びたいと思います。

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2014年2月26日 (水)

「第一印象は4分で決まる!」小西敦子さん講演会

昨日、石川経営研究会の2月例会として、小西敦子さんの講演会が開催されました。タイトルは「第一印象は4分で決まる!」です。1時間半の講演だったのですが、始終衝撃を受けっぱなしでした。

これまでの経営研究会では、経営におけるテーマが主流でした。例えば経営理念や経営計画、戦略やマーケティングなど、経営に直結したものがほとんどです。それに対して、今回は「会社の顔である経営者の魅力づくり」、あるいは「素敵なビジネスマンになる」など、これまでになかった切り口の講演内容でした。

1.イメージをつくる3要素(外見・話し方・動作)
2.良いイメージの3条件(自分を知る・基本を知る・相手を理解する)
3.他人が見ている5つのポイント
4.明るく元気な挨拶は究極の営業力
5.初対面の声のトーン、お辞儀のルール
6.名刺のつくり方、渡し方
7.信頼できる人と思われる聴き方、話し方

自分自身が「知らなかった」「できていなかった」ことが、あまりにもたくさんありました。これまで大切なことを見過ごしていました。正直「ショック!」の連続・・・「素敵な紳士」を目指しているのに、気づいてないところをズバッと指摘された感じでした。

小西講師が話された「人とのご縁の入り口を広くする。そしてご縁の出口を広げていく・・・」、この言葉が脳裏に焼き付いて離れません。56年の人生に本当に多くの出会いがありました。その中で、今も生かせているご縁はいったいどれぐらいあるでしょうか?おそらく4分の1程度??・・・そんな気がします。意識してないために損をするってもったいないことです。

貴重な出会いを大事に育てていくために、これからも広く学んで、確実に身に付けていきたいと思います。

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2014年2月 4日 (火)

「湯ノ口弘二氏」講演会

去る1月31日、「石川経営研究会1月例会」が開催されました。私が会長に就任して初めての例会です。講師には、コミュニケーション・エナジーの湯ノ口弘二さんをお迎えしました。氏は全国各地で活躍されていますが、北陸では今回が初めての講演となります。上海とニューヨークにも事務所を置かれ、世界的視野に立ったお話をされました。

「日本は今、1000兆円という借金を抱え大変な状況にある。これが企業だったらとっくに倒産している。残念ながら今の官僚体質では絶対に変わらない。みなさんは“自分たちには自由がある”と思っているかもしれないが、実は法律というシステムでがんじがらめに縛られている。いたるところで税金を取られても、決して暴動に至らない。それだけ日本人はおとなしいのである。しかし日本はこのままでは終わらない。今こそ気概のある人たちが、日本のために、共に立ち上がるときではないだろうか・・・」

さらに次のように続きます。「日本人の職業観は世界一。製造業にしてもサービス業にしても世界の一流・・・日本の中だけで世界の一位を競っているようなもの。みなさんの会社の社員さんも世界に出れば一流ぞろい・・・ぜひ社員さんを信じてあげよう。そしてみんなが助け合い支え合える、そんな最強の組織をつくっていこう」

「意識が変われば、生まれてくる意味や価値が変わる。現実を直面しよう。それは自分としっかり向き合うこと。そして自分を受け入れ、他人も受け入れること。三人寄れば文殊の知恵・・・みんなでよい場をつくっていこう。人間には、価値を生み出し未来を実現する力がある。今から始めよう。その新たな一歩が未来を輝かせるのだ」

講演は「無償の愛」というテーマで終わりました。湯ノ口氏はいつも「答えが大事なのではなく、問いを持つことが大切だ」と言われます。「最強の組織づくり・・・使命感に立つ・・・無償の愛・・・」、また新しい問いが与えられました。真剣に向き合いたいと思います。

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2014年1月29日 (水)

2014新春経営者セミナー

今年も日本創造教育研究所主催の「新春経営者セミナー」に参加しました。今年のテーマは「道をひらく」・・・大手企業が次々と史上最高益を出す中で、昨年の「原点回帰」に比べ大きく前進したテーマだと感じました。6名の講師の中で特に印象的だったのは、参議院議員の渡邉美樹氏とクロネコヤマト会長の瀬戸薫氏でした。

渡邉美樹氏は私より二つ年下の54歳・・・スマートな長身でさっそうと現れる姿には、男性ながら魅了されました。講演を聴くのは5回目でしたが、今回が最も私の心に響きました。まず参議院議員になられての日本の将来に向けた話、続けてワタミグループの事業について、最後はご自身がカンボジアで造られた孤児院の現況・・・それらの志(こころざし)高いお話が、私たち経営者の心を打ちました。

クロネコヤマトさんに関しては、これまで勉強会などで何度も学んできています。「ヤマトは我なり」、「サービスが先、利益は後」など、素晴らしい経営理念と社風をお持ちです。東日本大震災での活躍も目を見張りました。会長の瀬戸薫氏は、運送業から宅急便に切り替えた当時、小倉社長の愛弟子でした。

宅急便への取り組みは、業務形態だけでなくお客様も一変するものでした。つまり「企業から企業へ」の配送が、「個人から個人へ」と変わった訳です。固定客から不特定多数・・・ですからいち配達員から「ヤマトは我なり」の精神が必要だったんですね。そしてそのときのミッションは二つだけ・・・「サービス第一」と「全員経営」だったそうです。

当社の「言葉の定義集」の中に「健全な価値観」という言葉があります。その説明には、「良心から生まれるもの。広く社会に受け入れられるもの。バランスがとれていること」と書いています。お二人の話はすべてこの考え方に沿っていました。ご自身や会社がどれだけ大きくなろうと、健全な価値観を持ち続けている方は本当に素敵です。私も見習っていきます。

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