またまた1ヵ月ぶりとなってしまいました。7月に入り北陸も暑い日が続いています。そんな中でベストセラーの「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を読みました。略して「もしドラ」・・・ある勉強会でこの話題が出て、さっそく買って読んだ次第です。
主人公は川島みなみ・・・「マネージャーになったみなみには一つの目標があった。それは『野球部を甲子園に連れていく』ということだった。それは夢などというあやふやなものでなく、願望でもなかった。明確な目標だった。使命だった。野球部を甲子園に『連れていきたい』と考えるのでなく、『連れていく』と決めたのだった」~
ドラッカーの言うところの“マネージャー”と、学校の運動部の“マネージャー”とは、かなり意味合いが違います。そこが著者の岩崎夏海氏の発想の豊かなところです。川島みなみがマネージャーとなって、ドラッカーの文章を学び、進むべき方向を明確にしていきます。
「組織において~われわれの事業は何か~を定義することが不可欠である」という文章から、「高校野球の目的は何か?」ということを考えます。そのときに「顧客を満足させることこそ、企業の使命であり目的である」という文章に当たり、「はたして高校野球の顧客は誰か?」というところから、彼らはその『答え』を一つひとつ見つけ出していくのです。
ある高校の野球部員と監督とマネージャー・・・その小さな組織は、まるでどこかの会社のようでした。組織に少しずつ活気が生まれ、それにつれて成長し、そしてまわりをどんどん巻き込んでいく・・・そのありさまは、まさしくどんな組織にも当てはまるものでした。
ドラッカーの抜粋では、多くのことを考えさせられました。また心を打つ場面では、その度に涙があふれました。ひとつの「感動の青春小説」ですが、大人にもたくさんのことを教えてくれます。変化の激しい時代だからこそ、ブレない自分をつくるために、ぜひこの一冊をお勧めいたします。
最近のコメント