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2011年5月14日 (土)

松下幸之助翁の「異質化」

松下幸之助翁の愛弟子、木野親之氏の書かれた「松下幸之助に学ぶ指導者の一念」という本があります。去年の秋に一度それをまとめ、今回もう一度読み返しています。その中に「異質化」という言葉が出てきます。本には次のように書かれています。

~人間は常に変化している。成長しているか、退化しているか、ずっと同じでいることはない。刻々と変わる。幸之助は大きく成長することを「異質化」と呼び、「異質化こそが成功の条件や」と言っていた。普通の成長はヨコの変化で、異質化はタテの変化である。自分の立つ基盤がド~ンと上がる。それまで見ていた景色ともまったく違ってくる。もう下がることもない。だから幸之助は「異質化せい。異質化せい」とやかましく言っていた~

社会人になってこれまでを振り返ると、私も過去に2度ほど“異質化”してきたように思います。そのことを山登りに例えてみます。

若い頃にふもとから意気揚々と登り始めました。道中はなだらかな道、急な上り坂、険しい谷・・・お花も咲いていました。晴れの日、雨の日、ときには雷雨や強風、吹雪の日もあります。そんなある日、突然深い霧に包まれました。先がまったく見えません。そうして山の深みへと、どんどんハマっていきました。人生の“迷い道”は数ヵ月間続きました。

ある時うっすらと階段が見えました。しかし幅が狭く、かなりの急勾配です。一段がとてもきつそうです。そこを一歩一歩、ひたすら前を向いて登りました。横や後ろを向くと落ちてしまうからです。そうして80段目にさしかかったあたりから、霧が薄らみかけ視界も少しずつ広がっていきました。霧に包まれた場所からは相当上がっています。見える景色もまったく違います。それまで背負っていた重い荷物が、いつしか軽くなっていました。

これからも常に「異質化」を意識して、「人生の頂上」を目指したいと思います。

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