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2009年8月31日 (月)

盲目のバイオリニスト・穴澤雄介氏の演奏と講話

倫理法人会のモーニングセミナーにて、盲目のバイオリニスト・穴澤雄介氏のミニ演奏と講話が開催されました。国際ピアノ・コンクールで優勝された辻井伸行さんの話題が記憶に新しい中、大きな関心をもって参加してきました。

壇上に立った穴澤氏はとても明るい雰囲気でした。軽快に話される言葉に前向きさも感じました。ミニ演奏では、語りかけてくるようなバイオリンの音色に感動しました。ご本人作曲の3作品、とても美しい曲ばかり、さっそくCDも買いました。

穴澤氏は生まれつき心臓病の持ち主で、大手術を3回も受けてきました。小学校時代の手術の後遺症から、その後視力がどんどん落ちていきました。中学・高校はろう学校に進みましたが、上の専門課程に進学した頃には、全盲になっていたとのことです。

楽譜はすべて点字・・・それを見ながら弾くことができないので、曲は覚えて演奏する・・・そうやって腕を磨いていったそうです。その間、ご両親の離婚、お父さんの事業の失敗などがあり、4畳半のアパート生活の中で「なんとかお金を稼がなければ・・・」と、バンドスタッフ募集を求めて歩きました。しかし目が見えないというハンディのため、仕事はなかなか見つからなかったそうです。やむをえず病院や老人ホームで頑張ったそうです。

「通常の楽譜は読めない。ならば自分で曲を作れば、わざわざ楽譜を点字につくり変える必要がない」と考え、それからは作曲活動に力を入れていきました。穴澤氏の言葉です。「恵まれない状況はチャンス。自分を強くしてくれる。人間は『これ以上落ちることができない』というくらい、どん底まで落ちると、必ず新しいアイデアが生まれてくる。それがないのはまだ落ち切っていないということ。己のマイナス面やこれまでの災いが、すべて今の自分をつくってくれた」と。

現在34歳、演奏と講演、どちらも素晴らしい方・・・今後の更なるご活躍を楽しみにしています。

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2009年8月29日 (土)

お菓子の「たこ満」・平松社長の講演会

多くの企業が自社の「経営理念」を明文化しています。当社においても、全員が毎朝それを唱和していますが、趣旨が十分浸透しているか・・・となるといささか疑問です。先日、静岡県で菓子業を営まれている「たこ満」の平松社長の講演を聴きました。自社の理念とマネジメントをバランスよくとって、素晴らしい経営をされておられます。

創業56年、20の店舗と380名の社員さん、製造直販のお菓子屋さんとしては大きな規模です。和菓子が70%、洋菓子が30%、地元の食材を生かした美味しいお菓子です。経営理念は『ひとりのお客様の満足と、ひとりの社員の幸せ』・・・お客様と社員さん、おひとりおひとりを心から大切に思う気持ちがよく伝わってきます。

35年前に、ご両親が小さなお店で商売していたところへ、現社長の平松氏が加わりました。その後社員が少しずつ増えていき、将来社員が夢をみれる会社にと『7店舗・売上5億円』という構想を打ち立てました。そして念願の2店舗目がオープンしたのですが、ひとつの店舗ではなんでもなかったコミュニケーションが滞り始めました。また自分が必死になればなるほど、社員とのギャップが大きくなっていきました。その結果、退社する人が次々と出てきたのです。「来店されたすべてのお客様に満足していただきたい」、「たこ満にいれば社員が年々幸せになれるようにしたい」、このふたつのギャップの中で悩み苦しんだ末に、今の経営理念が生まれたとのことです。

それからというもの、全社員にたくさんのメッセージを送り始めました。まず毎日社長が書く「デイリーニュース」です。全員から届く日報からいくつか話題を拾って、社長がコメントを加えます。B4の紙に手書きの文字がぎっしり埋まっていました。それから経営における自分の考えを明示した「社長通信」。さらに社員の家族の誕生日に、お菓子がプレゼントされますが、必ず社長直筆のバースデイカードが入っています。その他にも、多くのメッセージが送られています。注目すべきなのは、これらのことを20数年続けられていることです。

平松社長は次のように言われます。「経営理念はお客様と社員さんのためにあります。社員の言葉、態度、行動を通して、お店の思いがお客様に伝わります。だからマネジメントも将来ビジョンも、すべてが理念に基づいたものでなければならないのです」と。変化が激しい今の時代においても、絶対にぶれることのない経営理念・・・大きな感動と多くの学びをいただきました。ありがとうございます。

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2009年8月25日 (火)

斎藤一人氏・孔雀明王の修行

斎藤一人さんのCDの中に、「孔雀明王」のお話があります。

~孔雀は、さそりや毒虫、毒蛇などを食べて生きてるけれど、決してその毒にあたったりはしない。それでいて鳥の中で最も美しい姿をしている。人間においても、どんなに悩みや苦しみを抱えていても、絶対に外には出さない、いつも幸せそうにしている、まわりには幸せな言葉だけを使う・・・つまりそれが「徳を積む」ということ、孔雀明王の修行なのです~

この話は、とても素直に私の心に入ってきました。まさに社長の本質だと思いました。笑顔も、思いやりも、やさしい言葉も、どれもお金はかからずすぐにできることばかりです。こんな時代だからこそ、今の政治抗争とは違った生きかたをしたいものです。

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2009年8月18日 (火)

東京のエコリフォーム・塩谷社長の講演会

7月14日掲載の『斎藤一人氏・心の時代』に、氏の言葉として次の文章を書かせていただきました。「商売がうまくいっていないということは、誰もそのお店を必要としていないんだ。なのにその人たちは、どこかにお客さんがいないか?・・・と懸命にお客探しをしている。本来商売というものは、お客の方から来てくれるものだ。『こんなお店をさがしていた、こんな商品をさがしていた、あなたみたいな人をさがしていた』・・・

建設会社でまさに理想といえる会社がありました。東京23区において住まいの増改築をされてます「エコリフォーム」さんです。グループ代表のご主人さんと、エコリフォーム代表の奥さんのお二人の講演会に参加してきました。

㈱エコリフォームは、創業40年の塩谷住宅建築㈱からリフォーム専門会社として、平成16年に独立した会社です。グループの年商は2億円、社員数は5名、工事単価の平均は500万円とのことです。以前までは関東4県をエリアにして、新築から増改築まで幅広く営業されていました。現在は東京23区だけに絞り、中古住宅やマンションなど、大規模リフォームや再生工事を得意とされておられます。理念は「安全で安心、快適で安らげる住空間をつくり、私たちに関わるすべての人を幸せにします」・・・ホームページを拝見しますと、お客様のご要望に親身になって対応されてるご様子が、よく伝わります。

10年ほど前は、リフォーム業界の広告は「チラシ」が常識でした。塩谷氏は当時を振り返り、「自分たちにはチラシを使う予算がなかった。誰もがホームページでは難しいと言った。だから逆に、(もしかしてできるのでは?・・・)と思った」とのことです。スタート時点から同業他社と差別化できてた訳ですね。

10年以上経った今も、広告はホームページだけです。ただし歴史を刻んだ分、大きな進化をされてきました。すべてご自分たちの手作りです。プロが見て、「真似できない!」と言われます。中古住宅、マンション、リフォーム、東京・・などで検索しますと、トップスリーにグループ会社が必ず入ります。アクセスは1日2300件余り、問い合わせは月に約40件・・・とてもすごい数字です。

塩谷氏の言葉です。「当社のホームページはみなさんのお店と同じです。毎日お店を掃除し整頓するように、私たちも日々の整頓と飾り付けを欠かしません。常にお客様が求めている言葉や内容を吟味しています。だから私たちのホームページは毎日変わり続けています」と。考えてみますと、高度情報化社会においては至極当然のことですね。

講演会の最後に「将来のビジョン」について質問させていただきました。塩谷氏から次のようなお答えをいただきました。「私たちは、会社を大きくしたいという思いはまったくありません。ただ、私たちを必要とするお客様にはいいお仕事をする。住まれてから何年経っても『工事してよかった!』と言っていただける・・・その理想をずっと追求していければ、私たちは最高に幸せです!」と。本当に素晴らしいご講演をありがとうございました。

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2009年8月16日 (日)

オーラの泉・お盆スペシャル

HAB・TV「オーラの泉・お盆スペシャル」は、とても内容があって感心しました。もともとスピリチュアルにあまり興味がなく、美輪氏や江原氏にも関心がなく、これまではテレビで「オーラの泉」が映ってても、見向きもしなかったのですが・・・

昨日は「終戦特別企画」として脚本家の倉本聰氏が登場し、「第二次大戦中に玉砕した英霊たちが、現代の日本に帰国し、そのありようを問う・・・」という、新作舞台を映していました。その場面が私をテレビに釘づけにしました。戦争を経験した倉本氏が「便利さの追及は人間を怠けさせるだけだ」と現代社会を憂えて、視聴者にさまざまな言葉を投げ掛けたものでした。

倉本聰氏は現在74歳、大ヒットの『北の国から』をはじめ、数多くの名作を生み出した脚本家です。「自分の想像を超えた作品が書ける時・・・それは『神様に書かされている』という感覚だ」と、とても深い表現をされていました。俳優の中井貴一氏のコメントもありました。「先生は頑固で偏屈だけど、だからこそ良い作品を書ける」と。

番組の終わりの方で、江原啓之氏がとても優しい笑顔で、「お父様がそばにおられますよ」と語りました。倉本氏は多少驚いた表情で、「38歳のときNHKと衝突して、そこの玄関を出たことは覚えている。そのあと自分がなぜか北海道の千歳空港にいた。どうやってここまで来たかわからなかった。オヤジがオレをそこまで連れてったのだろうか?」ということでした。江原氏は続けて、「お父様からの伝言です」と言って、「仕事を終わらせてはいけないよ」と伝えられました。

まだまだお元気な倉本氏・・・これからも素敵な作品を出されることを期待します。

【追記】スピリチュアリズムにおける守護霊は、生者をサポートする守護霊団の中心となる霊で、すべての生者には必ず担当の霊がつく。守護霊は人を守るというよりも、「生を受けた霊的目的を達成する」ための手助けをする役割をもつとされ、目的を達するために必要と判断されれば、生者にとって一見不幸・不運とされる出来事や不遇な環境を用意することさえあるという・・・云々

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2009年8月15日 (土)

この夏に

昨夜、家でコオロギを見つけ秋の近づきを感じました。北陸では、今月5日に梅雨明け宣言が出ましたが、晴れの日も雲が多かったり、雨が降り続いたりと、暑い夏の日がほとんどないままお盆を迎えました。

作物の生育も気になりますが、それにしても先月からの豪雨被害が九州北部、山陽、四国まで、とても広範囲に及びました。ニュースをみる度に心が痛みます。異常気象ととれる夏と関係があるのでしょうか?さらに群馬県での竜巻や静岡県の地震を含め、「安全な家」を広める責任を痛感している次第です。

今の景気の状況を考えて目先の価格に迷ったり、限られた予算で優先順位が広さやデザインに動いたりします。それでも私たちはお客様に次のように訴えています。「家は第一に安全性、第二が健康的(快適でストレスがない)であるべきです。なぜならそれらが『幸せマイホーム』の条件だからです」と。ぜひとも住まいは、長期的な視点でお考えいただきたいと思います。

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2009年8月 2日 (日)

ゲンキー・藤永社長の講演会

先日、ランチェスター戦略勉強会の一環で、ドラッグストアーチェーン・ゲンキーの藤永賢一社長の講演会が開催されました。講演は「競争相手は私たちと同業のお店ではありません。世の中の変化、消費者の志向の変化が、真の競争相手なんです」という話から始まりました。

藤永氏は大学卒業後、25歳の若さで1号店を出店されました。その20年後の今では59店舗にのぼり、年商は327億円余りという素晴らしい実績です。内訳は福井県に33店舗、石川県に6店舗、岐阜県に15店舗、そして愛知県に5店舗です。福井県での1位を守りつつ、岐阜県でもナンバーワンを目指しておられます。

氏の話をまとめますと、「マスコミや世間の情報に惑わされてはいけない。大事なことは『顧客の価値観』である。人は飽きる性質を持っている。だから常に新しい刺激を求める。~お客様との『接点』への集中~チャレンジの『連続』・・・これまでの成功を否定することから、新しいチャレンジが生まれる。さらに、お客様のためになっているか?、押しつけになっていないか?・・・など、自社をいつも客観視できていなければならない」、概ねこのような内容でした。

現在ゲンキーの社内には、社長を中心したランチェスター研究会があります。藤永氏は「ランチェスター戦略の弱者の論理は、松下幸之助氏の説かれた『素直な心』に通じている」と言われます。「だからトヨタさんや松下さんも、今は弱者の論理で経営しなければならないのだ」と。まだまだお若い藤永社長さん、更なるご発展をお祈りいたします。

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