« 省エネプロジェクト | トップページ | そうだったのか!現代史(1) »

2008年9月 7日 (日)

建物における価値観の変化

省エネ技術を追求していくと、建物における価値観の変化を感じます。例えば、明るい部屋にするためにガラス窓を大きくする、ゆとりの空間にするために天井を高くする、操作が楽な引き違いサッシを多く使う・・・などです。

事務室を大きな窓で明るくすると、照明がなくてもいいように思います。しかし実際は、太陽光線がまぶしいので、ブラインドやカーテンで日射をさえぎります。そして結局照明を点けることになります。建物において、熱損失が最も大きいのはガラス窓で、全体の70%以上に昇ります。省エネの視点からは、窓の面積は小さい方がいいのです。

広い事務所や工場では、その広さに応じて天井を高くしています。天井が低いと圧迫感があり、精神的ゆとりをもたせるために、(必要以上に)天井を高くしているのです。室内体積が大きくなると、エアコンの電気料がよけいに要るばかりでなく、暖めたり冷やしたりするのに時間もかかります。さらに熱は上下しますから、それだけ床と天井の温度差を大きくしています。省エネの観点からすると、本当にもったいないことをしている訳です。また天井が高いと照明も多くなるんですよね。

日本国内では、引き違いのアルミサッシが多く使われています。これはサッシに付いた戸車がレールの上を走って、窓が動くようになっています。つまりサッシの上と下のレール部分には隙間があるのです。ここから熱が逃げますし、外からの冷気や暖気が入ってきます。「口のあいた魔法瓶」のようなものです。さらに、この部分からホコリや花粉も入ってきます。製品にも人間にもよくないことです。省エネ設計では、引き違い窓は使わず、すべて回転窓で対応します。ゴムパッキンにより、熱もホコリもシャットアウトできますから。

現代は、建物の「スクラップ&ビルド」から「ストック&リニューアル」の時代に入りました。新築や増築の場合だけでなく、リニューアルにおいても「省エネ」の視点に立った考え方をお勧めします。

|

« 省エネプロジェクト | トップページ | そうだったのか!現代史(1) »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。