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2008年6月15日 (日)

NHKドラマ「監査法人」

昨日の夕食時、たまたまNHK・土曜ドラマが映り、最後までその番組に釘付けになりました。「監査法人」全6回シリーズの第1回目でした。日本の大手監査法人に勤める、若き公認会計士の若杉健司(塚本高史)と山中茜(松下奈緒)、彼らの正義感あふれる苦悩の活躍をドラマにしています。あくまでフィクションですが、金沢の建設会社を舞台にした筋書きには、同じ業界人として真実味を感じながら観入りました。

ドラマは、バブル後遺症に悩む日本経済が、世界の中でいかに立ち直っていくべきか・・・そのことをテーマに取り上げています。不況に苦しむ企業を救うために、多少の粉飾も見逃すべきか??・・・いかなる不正も認めず、不良企業は切り捨てていくべきか??・・・主人公は「厳格監査こそ正義である」と信じながらも、切り捨てられていく企業や社員の痛みを感じるたびに、自分の仕事に疑問を感じていきます。

作者の矢島正雄氏は次のように述べておられます。「会計という仕事が、今大いに注目されている。これまであまり注目されなかったのは、日本が平和だったから。会計には歴史が残る。時代が大きく動くとき、会計は世間から注目される。近代でいえば昭和初期、驚くほど今と似ている。経済が政治・軍事をも超越していた。その辺が隠し味になるような作品にしたかった・・・」と。私も大いに共感します。

このあとドラマは、大手食品会社の粉飾発覚へと進んでいきます。やがてそれが財界や金融界を巻き込んだスキャンダルへと発展し、巨大なうねりの中に主人公たちが飲み込まれていく・・・そんなシナリオです。「日本経済の一端を知る」という意味で、とても面白い番組です。松下奈緒さんのインテリジェンスな演技も、ファンとしては見逃せません。

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