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2008年6月27日 (金)

野村監督(3)人材教育~まとめ

弱小チームを数年かけて優勝するチームに育てる・・・まさに赤字企業を優良企業に再生する・・・まったく同じことだと思います。最後に野村監督の人材教育について、その一部を以下に紹介します。

「敵を知り己を知る」・・・「捕手の最も大事な役割は、打者を1球1球、応用問題を解くように分析すること。古田がクリーンアップを打つ選手に成長できたのは、ひとえに捕手として『情報分析』に取り組んだからである」

「自分の弱点を知ればこそ打開策がある」・・・「自分の本当の力と相手の能力をきちんと見極め、そこから必要な準備をする。理想だけ掲げて、現実を打破する努力を忘れてしまってはいけない」

「原点能力を高める」・・・「本人の最も得意なもの、あるいは隠れている能力を見つけ出し、それを徹底的に磨く。それからいろんな方向に能力を高めていくことが可能になる」

「人間の最大の悪は『鈍感』だ」・・・「野球は目配り、気配りが必要なスポーツである。その意味で鈍感人間は最悪である。最低限のマナーを徹底させ、社会人としての常識を身につけるために、遠征の移動時間は読書を勧める」

野村克也氏は「あとがき」で次のように書いています。「自己コントロールとは、欲から入っていかに欲から離れるか・・・だと信じる。しかし欲望がなくては進歩もない。それでは進歩とは何か。人間は沈まないとジャンプできない・・・それが謙虚さと素直さを産み、さらに考える力・感じる力・備える力をつける。すなわちそれが進歩の基である。『上を向いて進み、下を向いて暮らす』・・・72年の人生から得た教訓である」と。

この本は、後進の私たちに「広い見識」と「深い知恵」を教えてくれます。また自分より22歳も年上の方が、今、現役監督として、情熱をもって闘っておられます。『そのうしろ姿こそ真実を語る』・・・そのように思います。

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