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2007年11月 9日 (金)

黒四(4)終わりに

時を同じくして、断崖と急流だけの秘境・黒部峡谷で、大成建設は深さが200メートルにも及ぶ地下発電所を、佐藤工業は作業トンネルと水路トンネル、それぞれ10キロメートルの工事にかかりました。

作業員を大勢集めても、現場を見て2割の人は逃げて帰るという状況でした。1年の3分の1は雪に覆われ、気温は氷点下20℃にもなる、雪崩が襲ってくる・・・そんな中でも一時も作業は止められない・・・それほど厳しい環境でした。さらに地下発電所の掘削工事は地熱帯にぶつかりました。岩盤の温度は摂氏100℃、皆が熱中症で倒れていく・・・それでも仲間同士、水をかけ合いながら掘削を続けました。そうして電気が予定通り関西へと送られたのです。

実際に「黒部」を見て、また資料を読んで、建設業の偉大な意義を再認識しました。偶然にも先日、「学生時代に『黒部の太陽』を観て土木工事に憧れ、熊谷組に入社しトンネル工事に携わってきた」という方にお会いしました。現在はあまり元気がない建設業界ですが、その中で生きるひとりとして、今一度大いなる誇りをもてる業界になってほしい・・・そんな思いでこれを書いてきました(恥ずかしながらも・・・)。

黒四建設における作業延人数は1,000万人と言われます。そこから想定しますと、この「世紀の大事業」に従事された人数は、おそらく1万人近い数になるのでしょうか。その方々全員が、同じ目標に向かい、強い使命感に燃えて、すさまじい闘志で頑張り抜いた!・・・だからこそ期日通り完成を見て、しいては「そのおかげで今日の日本があるのだ」と感じさせられました。不運にも尊い命を落とされた171名の殉職者の方々を含めて、私たちの大先輩に心から感謝したいと思います。

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コメント

それは確かその会社の大田社長ですよね、旧宇奈月町出身の…。

投稿: やぶにらみ | 2007年12月21日 (金) 15時28分

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